抹茶白玉庵

観たものや読んだものの記録。

嵐が丘

嵐が丘 (新潮文庫)

嵐が丘 (新潮文庫)

イギリス・ヨークシャーのお屋敷で繰り広げられる愛憎劇。お屋敷に拾われたヒースクリフとお嬢様のキャサリンは共に成長し、恋をし、キャサリンは別の男と結婚してしまう。耐えられなくなったヒースクリフはお屋敷を飛び出して。。

いやいや、激しすぎるでしょう。現代だといろんな罪に問われそうなこのお屋敷。って、このお屋敷だけに限らないんでしょうけどね、当時は。手は上げるは、暴言極まりないわで読んでてちょっとブルーに。ヒースクリフとキャサリンが主人公というのは知ってましたが*1、まさか第二部に突入するとは!

かわいさ余って憎さ百倍とはまさにこのこと。愛情が強すぎるのも困りものですねぇ。語り部がお手伝いさんなので、主人公といっても客観的に描写されている分、キャサリンなのかヒースクリフなのかエドガーなのか誰に共感していいのかわかりませんでした。いや、理解に苦しんだのは翻訳がビミョーだったから…?ゲホゲホ。気を取り直して原書で読んでみたいです。

雷桜

雷桜 (角川文庫)

雷桜 (角川文庫)

瀬田村では雷雨の日に庄屋の娘がさらわれた。行方が知れぬまま、月日が経ったが娘は山である男に育てられていた。普通の娘ではなく育ったお遊(ゆう)は、うつけで有名な殿様の耳に入り。。

いやー、いい!いいですねぇ!!久々に小説で泣きました。燃えよ剣以来かな。遊の家族たちの実直丁寧な暮らしや結束などがもうジンと来て…。助次郎はいい人だし、斉道のイカれっぷりもグイグイ引き込まれます。

映画が話題で岡田将生くんがあまりにも現代的なお顔立ちだったのでなんとなく時代劇じゃないよなーなんて敬遠して観なかったのですが(失礼)、いや、観ます観ます。でも読み進めているとやっぱりうつけな殿様の役は松田翔太くんにしていただきたいと!*1まあ、彼も現代風なお顔ですけどね。

久々に何度も読み返したい本だと思いました。

*1:大河平清盛での見事なうつけっぷりを披露済。

町でうわさの天狗の子 4

4作目。

瞬ちゃんお堅いなー。秋姫がちょっと制服のスカート短くしただけでマジギレ。それから秋姫が赤沢ちゃんから借りたスカートがきついもんだから、スカートのホックがブチッて飛んだところで吹きました。

お父さん*1に成績表を見せるのが怖いからって夜ご飯にカレーを作ってあげるだなんて、可愛い…。しかも料理してて「お父さんはあっちに行っててよ!」なんて怒鳴っちゃうあたりも思春期らしくていいですね。後半は失恋した秋姫の心象風景が絶妙です。すごいなー岩本さん。若いころの失恋ってこの世の終わりみたいだけど、後から考えると全っ然そんなことないから頑張れ秋姫!

*1:天狗。

おばさん未満

おばさん未満 (集英社文庫)

おばさん未満 (集英社文庫)

お姉さんからおばさんへの脱皮を自虐的に解釈。

はいはい、「負け犬の遠吠え」を書いた作家さんなんですね。10年くらい前の本なので、また現在で言う「アラフォー」とはちょっと違い、いわゆる「四十路」について真剣に悩んでおられます。アアッそんなにそこまでして自虐的にならなくても!と心配になるほど細部までに老化について語る酒井さん。*1ですが、自虐的でも極めて明るくユーモラスに綴っています。

日本には「身の程をわきまえる」やら「身の丈」やらやたらと世間体を気にする文化なので欧米みたいに「年齢なんて関係ない!自分らしく!」なんてなれやしないよっていうところにウンウンと頷いてしまったよ。

まあ、でも確かにある程度の歳になったら美容っていうか健康意識しちゃうよね。

*1:そんな同年代の友達の口臭まで気にしなくても。とか。

パーマネント神喜劇

パーマネント神喜劇

パーマネント神喜劇

ド派手な服、小太り、バーコード。この胡散臭いおっさんが実は縁結びの神様。人間界のちょっとした関係をお手伝い。

神様が言霊を作る工程が可愛いですねぇ。2回言うだなんて、大事なことだから2回言う、ってよく言うあの感覚?この神様のノリが「プリンセス・トヨトミ」の鳥居みたいで親近感が湧きまくります。

話はつながってるけど、いろんな雑誌に掲載された物語が組み合わさってるせいか、ちょっとちぐはぐな感じ。今までの万城目作品と比べるとちょっと物足りないかも。

隠密味見方同心 5

5作目。

ごはんをぎゅうぎゅうに詰めた上に鰹節まぶして醤油を垂らしただけの「馬鹿弁当」、美味しそうです。ジュルリ。すごく仲がいい夫婦なのに、この毎日馬鹿弁当を持ってきていた夫がある日別の弁当を持ってきて失踪。私も気に入った食べ物は毎日食べてても気にならないんで、毎日馬鹿弁当でもいいなぁなんて読み進めていたけど、結末にキュンと来ました。

それはそうと魚之進、吉原デビューかとハラハラしましたが、事件が起きたことによって捜査するため、ある意味救われたのかな。自分の気持ちに気がついてしまったのか、しょっぱいお酒を飲むことになるなんてね。

隠密味見方同心 4

4作目。

魚之進がどんどんお靜に無意識に惹かれていってる様子が微笑ましいやら複雑やら。。それにしても「ちくび飴」て!また生々しいもの思いつきましたな。それぞれの売り子の女の子に大人気で行列(大人の男ばかり)が出来てしまうだなんて、うーん、なんだか現代のアイドル商法にかけてるんでしょうか。

このシリーズの表紙のイラストが大好きなんですが、風野作品を全部この方に描いていただけないかってくらい好き。今回のイラストはさすがにちくび飴じゃアレなんでしょうねぇ、恐怖の流しそうめんもネタバレしちゃうからかな?へったれ漬けエピソードみたいですね。