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抹茶白玉庵

観たものや読んだものの記録。

嫌われる勇気

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

「すべての悩みは対人関係の問題」ときっぱりと言い放つ哲学者。世の中にトラウマなどないと否定されてムキになって反論する青年*1。2人の対話形式での哲学書。

昔流行ったソフィーの世界を思い出しました。かわいい表紙に騙されて(?)買って頑張って読んだっけなぁ。。この「嫌われる勇気」はタイトルがアドラー学のすべてではないと思います。むしろなんで編集者さん、そんな誤解されそうなタイトルつけたんでしょうね。決して「人にどう思われようとも勇気があればなんでも挑戦してよし!」のような内容ではないのに。

物事には主観というものがあって、それは人によりけり。「井戸水は通年18度と決まっていて、夏だと冷たく感じるし冬だとほんのりあったかく感じる」のように客観的には18度なのに主観的にどうとでも捉えられる。とどのつまり、「世界は変えられないけどアナタは変われる」という哲学。

もうひとつ好きだったフレーズは「馬を水辺に連れて行くことはできるが、水を飲ませることはできない」です。人を操作しようなんてこと自体が無理なわけで、早い話「よそはよそ、うちはうち」ですよ。

人を自分の思い通りにしようとしない、過去の経験は今の自分に関係なし!自分がどう思うか、これからいくらでも変われる幸せになる勇気の本。個人的にはフロイトの犯人探しのトラウマ説よりも救いがあってわたしは好きでした。良書です。

*1:終始穏やかな哲人に対し、青年は「手短に!手短にお願いしますよ!」といつも顔を真っ赤にしてる。